暁の珊瑚海(読書)
2011年 02月 19日
「暁の珊瑚海」(森史郎著・文春文庫)
太平洋戦争において初めて日米の空母同士が対決した珊瑚海海戦についての本です。
基地攻撃を基本とするが敵艦隊がいればこれを撃滅するという作戦、索敵の不備で好機を逃す・・・・・、ミッドウェー海戦のようです。
薄暮攻撃をしかけますが敵レーダーに捕捉され、敵戦闘機の攻撃を受け何の成果もあげられずに大きな被害をこうむります。
翌日には敵を捕捉して総攻撃をしかけますが強力な対空砲火によって航空隊は甚大な被害を受けます。
レーダーの脅威と対空火力の脅威、日本の航空機の脆弱性、改めて痛感させられました。現場でのショックは相当のものだったことでしょう。
いくら優秀なパイロットを育てても飛行機が脆かったらどうしようもないですからね・・・・・・。
索敵の不備などから好機を逸したものの、最後には折衷した戦力の中、敵大型正規空母レキシントンを撃沈するという戦果をあげたのは素晴らしいと思います。この戦いを教訓にミッドウェー海戦に臨んでいたらよかったのですが、、「妾の子でもあれだけできるのだから俺達は楽勝」という言葉が代表するように活かされなかったことがあの大敗を招いたのでしょう・・・・・・。
当時最高最強のレベルにあったのでしょう。
しかし、偶然に助けられ、大した抵抗もなく沈められたインド洋での
戦訓は、全く生かされなかったばかりか、決死に守りを固めようと
する、主敵、米空母との会戦に、「妾の子」しか 差し向ける事が
出来なかった実状が、我が海軍の当時の限界点だったのかも知れませんね。
インド洋でもありましたねぇ、旧式の爆撃機に気付かずに奇襲されたのが・・・・・。しかも兵装転換中でしたっけ?
作戦の不手際もありますがレーダーと無線があればだいぶ違ったように思います。雲量が多いと敵を発見するのに限界がありますもんね・・・・・。
>決死に守りを固めようとする、主敵、米空母との会戦に、「妾の子」しか 差し向ける事が出来なかった実状が、我が海軍の当時の限界点だったのかも知れませんね
同感です!占領しても補給線が長く孤立無援のミッドウェー島よりもポートモレスビー攻略こそ主眼におくべきだったと思います。